環境ビジネスの視点

「環境の世紀」といわれる21世紀。自律的発展段階に入った環境ビジネスは、今後どのような場面で躍進し、その価値を高め、持続可能な発展に向けた社会構築の中で定着していくのか? このコーナー「エコビズの視点」では、環境ビジネスを取り巻くさまざまな事象をテーマとして取り上げ、エコビジネスネットワーク独自の視点で解説していきます。(不定期更新)

日本の太陽光発電市場、大幅に拡大

作者: 安藤 眞 2012年 4月 23日(月曜日) 23:08

▼欧米が陰りをみせる中で、日本の太陽光発電導入量が大幅に拡大中だ。このままの勢いで行くと早晩、太陽光発電の導入量では日本が世界一を奪還するだろう。欧州太陽光産業協会によると、日本の太陽光発電導入量は2010年末で累計362万kW。11年は100万kW以上増えたとみられるが、12年は11年比で3割強増、600万kW近くまで伸びる見通し。原発6基分相当だ。再生可能なエネルギーによる全量買い取り制度が7月から始まるほか、太陽光発電機の低価格化で家庭での需要も伸びると予想され、企業、自治体によるメガソーラー(大規模太陽光発電所)も、今後数年で150万kWが新設される計画だ。

▼太陽光発電機の価格は現在、出力1kW当たりで50万円以下までに低下。某量販店では約39万円で供給している。国や自治体の補助金を利用すると、1kW当たり30〜35万円(標準工事費込み)で導入可能だ。一般家庭で使用する電力の7割を賄える。また各地でメガソーラー事業を手掛ける計画も相次ぐ。今年になってからもソフトバンクと三井物産の連携、住宅用太陽光発電施工大手ウエストホールディングスが各20万kW以上、直近では京セラ、IHI、電鉄会社などがメガソーラー事業参入を発表した。

▼米国専門誌クリーン・エッジによると、世界の太陽光発電の市場規模は2011年で916億(7兆5000億円)の予測。各太陽光発電機メーカーは低価格競争で苦戦を強いられているが、国内の発電事業者にしてみれば歴史的なビジネスチャンスの到来だといえる。原発再稼動に動き始めた日本政府のエネルギー政策が今まさに間われている。私事だが、1990年初頭に太陽光発電の普及・促進に係わっていた時の発電機の価格は1kW当たり1200万円だった。感i慨深いものがある。

   

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