環境ビジネスの視点

「環境の世紀」といわれる21世紀。自律的発展段階に入った環境ビジネスは、今後どのような場面で躍進し、その価値を高め、持続可能な発展に向けた社会構築の中で定着していくのか? このコーナー「エコビズの視点」では、環境ビジネスを取り巻くさまざまな事象をテーマとして取り上げ、エコビジネスネットワーク独自の視点で解説していきます。(不定期更新)

電池事業展望

作者: 安藤 眞 2009年 11月 29日(日曜日) 12:46

分散化が進む電源、それに伴う技術開発が新市場の創出へ。オバマ米大統領の提唱したARRA(米国再生・再投資法)の主なポイントは、エネルギーと医療の抜本的改革。エネルギーではリチウムイオン電池開発などのエネルギー貯蔵用の二次電池開発と分散型再生可能エネルギーをネットワークするスマートグリッド(送電線網整備)に予算を集中させている。旧来は大規模集中発電のほうが分散型電源より効率が良く安価だった。しかし、電力を必要な所で必要なだけ発電する分散型電源のほうが効率とコストの点で有利になりつつある。
分散型電源の貯蔵用として注目されているのが蓄電池だ。風力、太陽光、小水力などの再生可能エネルギーの貯蔵に利用したり、また携帯端末や電気自動車、ハイブリッド車の電源として用途が広がる。自動車メーカーはもちろん、電池メーカー、素材関連メーカーなどさまざまな企業が相次ぎ参入し、技術のスパイラルアップを図っている。
一方、分散型電源として世界的に普及が進む太陽電池の技術革新も著しい。太陽電池は半導体材料開発だといえる。半導体の種類は多結晶・単結晶シリコン、アモルファスシリコンや薄膜、さらには銅・セレンなどを含む化合物半導体の開発も進む。近年は低価格で光合成に似た仕組みの色素増感方太陽電池開発の競争も熾烈だ。発電効率はシリコンより落ちるが、電極を複数重ねるなど工夫がなされている。金属酸化物半導体微粒子を含む多孔質層で構成される。
日本が世界をリードする家庭用燃料電池は、2009年から普及段階に入る。水の電気分解と逆の化学反応によって、水素で発電する装置。都市ガス、灯油、 LPガス、メタノールなどから水素を採取し発電する方法はさまざまなタイプがある。材料や装置開発メーカー、ハウスメーカーなどが参入し、市場の裾野を広げている。

   

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