環境ビジネスの視点

「環境の世紀」といわれる21世紀。自律的発展段階に入った環境ビジネスは、今後どのような場面で躍進し、その価値を高め、持続可能な発展に向けた社会構築の中で定着していくのか? このコーナー「エコビズの視点」では、環境ビジネスを取り巻くさまざまな事象をテーマとして取り上げ、エコビジネスネットワーク独自の視点で解説していきます。(不定期更新)

化石燃料の今後と新エネルギーに懸かる夢

作者: 安藤 眞 2009年 12月 20日(日曜日) 14:37

常々、私たちエコビジネスネットワークは、環境ビジネスの主なテーマのひとつに環境調和の上に成り立つ資源確保を挙げている。21世紀は資源の争奪戦の時代である。資源の多くを海外に頼る資源小国の日本は、より一層深刻である。さて、来年2010年の環境ビジネス市場で、かなり有望視されるのが、エネルギーとマテリアル資源だと読む。根拠は石油などの化石燃料が高値に推移していることだ。原油価格は、12月に入ってから本年度の最高値を付けている。今年1月半ばの1バレル43ドル近辺をボトムに上がり始め、この12月18日現在、同74.69ドルまで上昇している。
原油の値上がりは、石油代替エネルギーである新エネルギー、エネルギーの高効率利用の省エネ、エネルギー貯蔵の蓄電池などのエネルギー関連に併せて、廃棄物の再資源化(リサイクル&リユース)のマテリアル関連に波及し、それぞれの事業・技術開発を加速化するキッカケになるだろう。新たな資源開発を誘引する原油価格の相場つきは、以前とは異なる変化が始まっており、高値で安定するトレンドに入った。背景には、石油のかかえる枯渇性、オイルピーク地政学上の問題、さらに産油国の油田の国有化など、さまざまな要因が挙げられる。
原油相場の見通しについては多数のアナリストのレポートが届くが、丸紅経済研究所の柴田明夫所長は「景気いかんにもよるが、2010年の原油の世界需要は07年のピーク水準である日量8650万バレルをうかがう可能性があり、原油価格も水準を切り上げるだろう」と予測。来年以降、年間を通しての下値レベルも「80ドル程度に上がるのではないか」とみている。中国、インドなどの新興国の需要拡大を踏まえて、原油価格は将来にわたり"下がらないトレンド"に切り替わった、と言える。
そんな考察から、資源小国の日本にとって、時刻で調達でき、環境負荷の少ない新エネルギーの開発、廃棄物に拠る資源再生は重要であり、関連企業には大きなビジネスチャンスの拡大につながるのは間違いない。
   

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